2011/01/06
NIELSEN SOUNDSCANが発表した2010年度末の音楽売り上げ集計に関しては、誰もが予測していたとおり業界の懸念が再浮上する形となった。もちろん幾つかの明るい材料は見い出せたものの、全体的には業界の落ち込みが再び顕著となってしまった格好だ。
この1/2(日)付けで集計を終えた2010年度の52週間の全米アルバム・セールスは、前年度の3億7,390万枚から3億2,620万枚へと減少して12.8%の落ち込みを見せ、これで4年連続での前年から20%近いCD売り上げの減少が続いていることがわかった。
一方、デジタル配信に関しては、楽曲単位でのダウンロードが昨年度の11億6,000万ダウンロードから11億7,000万ダウンロードへと相変わらずゆったりしたペースで上昇し、辛うじて前年比1%増を確保した。またデジタル配信でのアルバム・セールスは好調で、昨年度の7,640万ダウンロードから8,630万ダウンロードへと13%の伸びを見せている。
全米におけるアルバム、およびアルバムと同等数の楽曲を含む作品(TEAでは10曲をアルバム1枚に相当すると規程)の総売り上げは、昨年度の4億8,980万枚から4億4,340万枚へと減少し9.5%の落ち込みを見せた。
また、アルバム、楽曲、音楽ビデオをそれぞれ1単位としてカウントした場合、2010年度の売り上げは前年の15億5,000万から15億1,000万へと減少して2.4%の落ち込みとなり、デジタル配信がスタートして以来初めての減少を記録した。
ポジティヴなニュースとしては、400万以上の売り上げを記録した楽曲が昨年度の4曲から5曲に増えていること、300万枚以上では昨年度の3曲から7曲へと増加していることが挙げられるだろう。しかしながら、100万以上の売り上げに関しては、昨年度の89曲から86曲へと減少している。
ちなみに2010年度に最も売れた楽曲は、KATY PERRYの「CALIFORNIA GURLS」の440万枚/ダウンロードで、2009年度に1位と2位を飾ったBLACK EYEDの「BOOM BOOM POW」の480万枚/ダウンロードと「I GOTTA FEELING」の443万枚/ダウンロードよりも数字としては少ない。
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